東条英機元首相について書いてみる

東条英機元首相は陸軍出身で、真珠湾攻撃時の首相でしたので敗戦国の責任者としてA級戦犯として裁かれるのはやむを得なかったでしょう。

なおここでは東京裁判の法的正当性については議論するつもりはありません。

ただ彼はドイツのヒットラーのようにリーダーシップを取って積極的に戦争を遂行したと言うよりも、官僚として着実に政策を実現していったという印象を受けます。

話は飛びますが、今から約15年前に東京のロシア大使館で一般の人々が参加できる日ロ友好のイベントに参加したことがあります。

そこで名家の出身だと思われる上品な話し方と振る舞いをされた戦後のGHQで英語の通訳をされていたという年配の女性の方とお話をしました。

巣鴨刑務所で戦犯の通訳もされており、その中で彼だけは取り乱すことはなく、武士であり、紳士として最期まで振る舞っていたという話をされていました。

敗戦が濃厚になる中、渦中の栗を拾い、戦争責任を一人で負い、天皇制を守りました。

ある意味では不器用な生き方でした。

そういう意味では国内的にはそろそろ名誉回復をされて良い人物なのかもしれません。