菅義偉首相の辞任について書いてみる!

9月3日の自民党の役員会で総理が総裁選に立候補しないという報道がありました。

安倍首相の突然の辞任のあと1年ほどでしたが、管総理はきちんと国民に対しても自民党に対しても責任を果たしたのではないでしょうか。

管政権の潮目が変わったのは6月24日だと感じています。

西村泰彦宮内庁長官が「陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民に不安の声がある中で、開催が感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察している」と述べたのに対し、同日、加藤勝信官房長官はそれは長官の考えであって天皇陛下の考えではないとの見解を述べました。

この発言をきっかけに、無観客によるオリンピック開催への流れに一気に傾きました。

その後、7月8日に首都圏での無観客による開催が決定し、翌日、トヨタはオリンピック関連のイベントやパビリオン展示を全て取りやめる決定をしました。

グローバル企業のトヨタは6月24日の宮内庁長官の談話を聞いた瞬間にオリンピックとは距離を置く決定していたと思います。

一方、官房長官天皇陛下のお言葉を否定するような発言を行い、虎の尻尾を踏んでしまいました。

結果論ですが、どうせ無観客で実施することになるのであれば、もう少し早い段階で首相のイニシアチブで無観客開催を決定していれば、また流れが変わっていたのかもしれません。

安倍首相には賛否両論ありますが、華があり、政治的な勘も持ち合わせていました。

一方、管総理は内向きな実務家で首相になってからも実績を上げてきましたが、国民のための政治を行ったにも関わらず、それが国民に伝わりませんでした。

もともと支持基盤も強くない上に既得権益を脅かす改革も行っているため多くの敵を作っています。

それにマスコミが煽る形で国民に対して政権のネガティブキャンペーンを行った結果、国民にそっぽをむかれてしまったのです。

ロシアのプーチン大統領のように悪人にもなりきれたら政権は続いたでしょうが、真面目な実務家で悪人とは対照的な人物でした。