米中の対立と今後の行方

アメリカは共和党トランプ大統領の時から中国のファーウェイ等の企業に圧力を掛けていましたが、民主党のバイデン政権になっても力を緩めることはありませんでした。
アメリカの覇権を脅かすような安全保障に関わる事項については一歩も譲らないということを示しています。
また最近、アメリカはコロナウイルスの発生源が武漢の研究施設だとする仮説を世界のニュースメディアに流していますし、それに対してイギリスもその考えに同意をしているという報道が出ました。
まさに地政学の古典の「マッキンダー地政学 - デモクラシーの理想と現実」(原書房)の通り、大陸国家の中国に対して、海洋国家であるアメリカやイギリスがオーストラリアや日本を含めた国々と協力しながら圧力を掛けている構図となります。

ではこれから中国はどうなっていくのでしょうか?
イギリスやアメリカを始めとしたアングロサクソンの国々の人々は基本的に黄色人種のアジア人を見下しています。
なので、中国がアメリカを差し置いて世界の覇権を握り、アングロサクソンの国々が中国に従属する姿をどうしもイメージすることが出来ません。
また南シナ海南沙諸島で紛争が起こるかもしれませんが、核戦争は誰も望みませんので、第三次世界大戦のような自体に発展することはないと思っています。
また中国が近いうちに台湾に侵攻することもないと楽観的に考えています。
そんな中で日本はアメリカとの関係は今まで通り維持しつつ、日中関係は出来る限り悪化させないような舵取りが求められます。
一方、中国は東アジアの地域的な覇権の足元を固めつつ、焦らずに台湾問題に対応していくのが得策です。